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キクは子狐。母さん狐と山に住んでいます。
山のふもとの草原は一年生から六年生までが学校に通う道。
毎日子供たちを眺めているうちに、
キクはその中で一番小さな女の子が好きになりました。
その子の名前は「きく」。
子狐キクはその女の子が なおのこと好きになりました。

クリスマスイブの日、
きくちゃんは学校の音楽会で歌った歌を
カスタネットを叩きながら歌いながら帰ります。
その時、一匹の犬がキクときくちゃんを追いかけます。
きくちゃんは大事なカスタネットを落としてしまい…

きくちゃんのために、恐ろしい犬の臭いを我慢してカスタネットを探すキク。
やっと見つけたカスタネット、どうやってきくちゃんに返そう…
「そうだ!」キクはいい事を思いつきます。

クリスマスイブ、きくちゃんに大事なものを届けてくれたのは
小さな茶色いサンタさんだったのかもしれません…
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『キクときくちゃん』
松野正子・文
広野多珂子・絵
童心社
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現在絶版)

(表紙画像掲載は
 出版社の承諾を得ています