(表紙画像掲載は
 出版社の承諾を得ています)

-モンゴルの雲の物語-

  『アローハンと羊』

ここでは、子供たちや保護者の皆さんに
是非読んでもらいたい
という本を 月に一冊ずつ 紹介しています。

「モンゴルの青い空にうかぶ 
 雲のひとつひとつには
 それぞれの物語があると 
 いわれています。」

5月、モンゴルの草原にもやっと 春が来ました。
みな 春の牧地に向かって 移動します。

末っ子のアローハンの仕事は、羊の世話。
ある日、母に捨てられた 生まれたばかりの子羊を拾い
「ホンゴル」(愛しいもの)と名を付けて 母親代わりになります。
ホンゴルはいつもアローハンと一緒。 
本当の姉妹のように育ちます。

アローハンは成長し、ふるさと、家族を離れ、
バータルのもとへ お嫁に行くことになりました。
ホンゴルとその子羊達も一緒です。
バータルとアローハンは懸命に働き、
草原いっぱいに家畜があふれるほどになり、
二人の間にも赤ちゃんが生まれました。幸せな毎日が続きます。

しかし、突然の大吹雪。
大切に育てた家畜たちは ほとんど死んでしまいます。
あの、いつも一緒だった ホンゴルは・・・


こぐま社
興安/作
蓮見 治雄/文・解説