野原のまんなかの大きなニレの木の下にある小さなお店
店の看板には、「ふしぎや」と、書かれています。
ふしぎやは、楽器屋です。
みどりいろのベレー帽をかぶったくまが、
手を膝に乗せて椅子に座り、優しくお客さんを迎えてくれます。
お客さんは、何を探して、このお店に来るのでしょうか・・・
「いらっしゃい、あなたがくるのを待ってましたよ」
お客さんの話を聞いたクマが売るのは、ただの楽器ではないのです。
楽しくなる楽器、ぶどうを甘くする楽器
そして木の実が落ちてくる楽器や、春風を呼ぶ優しい楽器・・・
トランペットや、ハーモニカ・・・形は違うけれど、
そこに響いているのは、人の心にしみ入るハーモニー♪
かわいい男の子にも、元気のないおじさんにも
さりげない会話のやり取りに、心が和んでいく一冊
ほら、あなたにも素敵な音楽が響いてきませんか・・・
(表紙画像掲載は
出版社の承諾を得ています)