しめかざり
  たくさんのふしぎ傑作集」
森須磨子/文・絵
年の瀬、年末、大みそか・・・
一年の終わりが近づいてくると、年賀状作りや大掃除、師走の町は大忙し。
そんな中、”しめかざり”の準備があちら此方で見られます。


どうして、お正月に”しめかざり”をするのでしょう・・・?
”しめかざり”は、新しい年を元気に過ごせる様に、神様をお迎えする為の準備なのです

種類や、形は、地域によっても違いがあります
そして、縄の綯(な)い方にもお正月ならでわの秘密があります
乾いた藁を編んでいるのに、青い色をしているのには何故でしょう・・・?
作る人の思いを込めた、ちゃんとした理由があるのです。
作る人や、その地域によっても、飾り物の種類が異なっていたり、
おめでたい鶴や亀の”しめかざり”には形のめでたさだけなく、
魔除けのトウガラシが飾られていたり、長寿の願いがこめられていたりします。
藁で作った縄で家を囲む・・・そう、しめ縄も、お正月の準備の一つですね。
しめ縄の内側は安心して神様が降りて来られるように、家を囲んでくれているのです。

大きさや形も様々な”しめかざり”
時代の流れとともに、しめ縄やしめ飾りをすることも少なくなったりしていますが、
日本に古くからある伝統的な和の行事には、日本の文化が静かにしっくりと溶け込んでいて、
人々の大切な想いを、ゆっくりとした時間をかけながら伝えているのです。

お正月・・・
今年は、そんな日本の伝統の奥深さに、そぉ〜と触れてみるのも素敵かもしれません。
大人にも子供にも分かり易くてお勧めの一冊です。


一年の始まり、今年もたくさん素敵な出会いがありますように・・・

(表紙画像掲載は
出版社の承諾を得ています)

福音館書店