空のおくりもの
マイケル・キャッチプール / 文
アリソン・ジェイ / 絵
亀井よし子 / 訳
丘のてっぺんにある少年の家には、
糸ぐるまとはたおり機があります。
家のそばを雲が通ると、少年はそぉ〜と雲から糸をつむぎます
お母さんから教わった通りに、とんからとんとん布を織ります


朝昼晩と、色を変える雲。糸は空から贈り物
必要な分だけ紡いで少しもらうと、必要な分だけ布を織ります
違った色の糸を織りませると、寒い日にぴったりのふんわりふわふわ 
あったかなマフラーが出来上がりました 
いつしか時がたち、雲が消えた空からは
雨が一滴も降らなくなってしまいました
「王さま、羊も牛ものどが渇いて大変です
畑の野菜も干からびてしまいそうです」
さて、この先一体どうすればいいのでしょう…


夕焼けの雲のあかね色。
首に巻いたらふわふわで、あたたかそうですよね
ちょっぴり寒い春の夕暮れ時に
温まりたい一冊です。

(表紙画像掲載は
出版社の承諾を得ています)

ブロンズ新社
広場にマフラーをして出かけた少年は王様に出会います。
「王様の命令じゃ、もっとずっと長いマフラーをこしらえるのじゃ!!」
マフラーの次は、マントを、姫のドレスも!
もっともっとと欲張る王様に、少年は首を横に振りますが
王様は顔をゆがめて命令します
仕方なく哀しい声で少年は歌いながら雲の糸をつむぐのですが…