お誕生日プレゼントにおじいちゃんが贈ってくれたのは”うきわ”
ねこのえびおは、同封されていた手紙を見つけます
これは特別なプレゼント…次の満月を楽しみに待っているように…
えびおは、浮き輪の空気を抜いて、そっとしまっておきます
毎晩月を見ていると、だんだん太っていって、とうとうまんまるになりました。
ゆっくりと飛んでいく2つの浮き輪
おじいちゃんとえびおの、とっておきの満月の夜の物語
満月の夜が待ち遠しくなる、不思議な幸せの一夜を、味わってください
もちろん、誰にも話してはいけませんよ・・・・
蜂飼耳/文
牧野千穂/絵
待ちに待った満月の夜、
えびおはベランダに出ると、浮き輪に空気を入れ始めました
どんどんと膨らんで、パンパンになった浮き輪…
その時です、両足が宙ぶらりんになりました…びっくりして心臓が飛び出しそうです
「よくきたね。会えてよかった」
満月の光を浴びて浮いているのは、もう一つの浮き輪で飛んでいるおじいちゃんでした
うきわねこ」

(表紙画像掲載は
出版社の承諾を得ています)

ブロンズ新社